「いまは、トランプバブルばかりに目がいきがちですが、実は世界情勢の雲行きは怪しい。すでにメキシコのペソやトルコのリラは暴落に近く、韓国だけでなくマレーシアでも首相の辞任を求めるデモが起きている。
12月4日にイタリアで行なわれる改憲を巡る国民投票で現政権が敗北すると反EUの流れが加速して、こちらも円高リスクとなる。1月20日を迎える以前に、日本にとって米国以外の外部要因となるリスクにも注意すべきです」
経済のプロの意見が分かれるトランプバブル。では、「儲けのプロ」はどう動くのか。株式投資で1億円以上の資産を作った「億り人」と呼ばれる個人投資家のDAIBOUCHOU氏は、投資家の立場から「トランプ相場はチャンス」と説く。
「トランプ氏は政治的なこだわりがそれほどなく、損得勘定で動くビジネスマン。インフラ投資や減税を盛んに打ち出していて、財政重視ではなく景気重視であることは明らかです。1月20日の大統領就任でさらに円安になり、日本株はこれまで以上に上昇すると見ているので、今は“仕込み時”と言えます。特に海外に事業拠点のある会社やインフラ関連の会社は投資先として狙い目だと見ています。僕はトランプ氏の勝利後、すでに10%以上利益を殖やしましたよ」
このXデーをどう迎えるか、それは貴方次第である。
※週刊ポスト2016年12月9日号