アサヒのカルチャーを破壊
2位にはソニーグループの十時裕樹氏が入った。就任会見で「成長」をスローガンに掲げた十時氏を森岡氏はこう評する。
「前任の吉田憲一郎さんと同じ財務畑出身ですが、ホンダと組んだEV開発やメタバース進出など、近年の新規事業のほとんどを任されてきた。事業の創出能力に長け、経営能力が高いといえます」
十時氏の経歴で目を引くのが、財務畑でCFO(最高財務責任者)であることだ。今やグループの中核事業であるソニー銀行の設立を主導したことでも知られている。今回の社長交代は、「非常に現代的だ」と関氏は語る。
「第一三共・奥澤宏幸氏(15位)もそうですが、中小企業を含めてCFOから社長になるケースが多い。特にグローバル企業では、数字に強く、財務・金融環境の変化に機敏に対応して収益化する能力が求められている」
※週刊ポスト2023年4月7・14日号