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口癖のように「もったいない」“本物のお金持ち”が贅沢するより優先すること

“本物のお金持ち”にはお金の使い方に共通点も(イメージ)

“本物のお金持ち”にはお金の使い方に共通点も(イメージ)

 都心のタワマンに住んで高級車を乗り回し、ブランド品で身を固め、毎晩のように豪遊する──それが庶民の想像する典型的なお金持ちの姿だ。しかし、それは“本物のお金持ち”なのだろうか。

 銀行や証券会社などに属さない日本初の独立系運用会社として投資信託「さわかみファンド」を立ち上げた澤上篤人さん(76才)は、それを「美しくないお金の使い方だ」と一蹴する。

「私がヨーロッパやアメリカで見てきた“本物のお金持ち”は皆、びっくりするほど質素な暮らしぶりでした。贅沢を見せびらかすようなカッコ悪いお金持ちは、いずれ没落していくものです」(澤上さん・以下同)

 澤上さん自身、いまでも、贅沢とはほど遠い生活を送っている。

「私も、若い頃はポルシェに乗りたいと思ったこともありました。でも、乗るひまもなく働いていたら、いつでもポルシェに乗れるだけのお金を得る頃には、乗りたいとは思わなくなった。そもそも外車に乗って遊んでいるひまはないですし(笑い)。いま着ているシャツも、イトーヨーカドーで1200円くらいのもので、2年は着ています。財布も25年くらいは使い続けていてボロボロですが、まだ使えますから。

 海外への出張もエコノミークラスです。ビジネスやファーストに乗ることもできますが、それよりも、浮いたお金で社員を3、4人連れて行けば、彼らに経験を積ませることができて、その方がよほど価値がある」

 社員には「この会社にいる人間は、贅沢するために集まったんじゃない。贅沢がしたいなら、この会社を辞めなさい」と教えているという。自分と家族、社員がそれなりに不自由のない暮らしができれば、それ以外の利益は会社と世の中のために使うというのが、本物のお金持ちに共通する“美学”なのだ。

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