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米大統領選後のNY株沸騰の裏にヘッジファンドの戦術転換

 ドナルド・トランプ氏の米大統領選勝利後、米国の株式市場は連日のように過去最高値を更新したが、その背景には何があったのか。海外金融機関の動向について詳しいパルナッソス・インベストメント・ストラテジーズ代表取締役の宮島秀直氏が解説する。

安倍首相は各国首脳に先駆けて会談(トランプ氏Facebookより)

安倍首相は各国首脳に先駆けて会談
(トランプ氏Facebookより)

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 まず、米大統領選挙の結果が判明した直後の米国株式およびドルの上昇の経緯について、当事者へのヒアリングをもとに簡単に解説したい。

 選挙結果の大勢が判明した時間帯は、日本の株式市場がオープンしていたときで、ドナルド・トランプ氏がほぼ当選確実となった報道を受け、日経平均株価は一時1000円超下げる場面があった。

 しかし、それとは対照的に、その夜の米国株式市場は、寄り付きからプラス圏とマイナス圏が目まぐるしく入れ替わる展開となり、日本時間午前1時すぎからは急上昇を演じた。同時に、ドルも主要通貨に対して全面高の様相を呈していた。

 私が、選挙直前の10月30日まで海外投資家にヒアリングをしていた相場とは、まったく異なる展開となったため、何が株式市場に起きているのか、すぐに主要な投資家にヒアリングを実施した。すると、以下のような事実が判明した。

 ノーザントラスト、GEキャピタル、モルガンスタンレー・アセットといった中長期投資家である年金の運用会社は、静観をし、相場には参加していなかったと回答。

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