リバランスは、相場の変動で本来の分散割合が変わってしまった場合に、元に戻すための売買をすることだ。
たとえば、株式と債券に半々で投資している場合、株価が上がって債券価格が下落すると分散割合が変わってしまうので、株を一部売って債券を買い増すことで半々の割合に戻す必要がある。
結果として高くなった資産を一部利益確定したり、安くなった資産を追加投資できるので、定期的なリバランスを行なうことで運用成績は向上するといわれる。
リバランスの必要性は理解していても、定期的に実行するのは意外と難しいものだ。割合を計算して少額を売ったり買ったりする作業自体が面倒であるうえ、何より「感情」が邪魔をしがちだ。
前述の例の場合、株価が大きく上昇している局面では「もっと上がるのではないか」と欲が出て売るのが難しくなり、下落している債券は「もっと下がるのでは?」と思うとなかなか買えないのだ。
ロボアドバイザーなら頻度はサービスによって異なるが、自動でリバランスをしてくれる。しかも、本来リバランスは資産の売買を伴うのでコストがかかるが、運用手数料に含まれるので追加のコストは不要だ。
●文/森田悦子(ライター、ファイナンシャルプランナー)
※マネーポスト2017年新春号