大きな相場であればあるほど、最初に相場を決定づけるようなきっかけとなる、要人発言、経済指標の発表、事件などがあると、相場は一方向に猛烈な勢いで動きます。
実はこの時が、一番儲けやすいところです。なぜなら思惑がはずれた多くのマーケット参加者の投げが集中し、一方向に相場がどんどん進むためです。
ただしこの時点で儲けるためには、思い切りの良さが必要です。これは上がるしかない、あるいは下がるしかないと決意し、即売るなり買うなり、行動に移さなければなりません。
「もうこんなに下がって」とか、「もうこんなに上がって」といった躊躇は禁物です。こういう時の相場は、相場に飛び込んでこそ、活路が開けると言えます。
しかし時間が経過するにつれ、マーケットの多くの参加者が、同じトレンド方向にポジションを持つようになると、相場は簡単ではなくなります。
そうなると、もう上がるしかない、あるいは下がるしかないと、気合で相場に飛び込むことは、危険になってきます。今度は冷静な目で、マーケットのポジションを読むことが必要になります。
そこで、大事なのは、自分自身の心理状態です。
この相場水準なら買いたいとか売りたいと自分が思うことは、マーケットの大勢も同じように考えていると思うべきだと考えています。ですので、こうした局面では売り急いだり、買い急ぐことはないと思います。
じっくりと、売り場、買い場を物色する鷹揚さが必要です。このように相場のエントリーにも、メリハリがあるとお考えください。