ただし、補足しておかなければならないのは、従来の貿易黒字は製品輸出が多かったことによりますが、今般の黒字化は原油安が主たる原因とされています。
2014年には1バレル=100ドル以上で推移していたWTIの原油価格が2016年には一時30ドルを割るほどまで下落したため、LNGなどのエネルギー輸入に必要なドル代金も減ったということです。
日本の貿易収支は外部環境の変化に敏感に影響を受けやすい体質となり、今後一本調子に黒字化が進むかどうかは、現状でいえば原油価格次第になります。
※マネーポスト2017年新春号