中盤までの緊迫した展開では株価は横ばい、9回裏で同点に追いつかれると急落しその日の最安値をつけた。ところが延長10回表で日本チームが優勢に転じるとそこから株価は200円以上上昇し、金メダル授与の瞬間にその日の高値をつけたのだ。
これに対し、3連覇を逃した2013年の第3回大会では、勝ち進んでいた期間は954円と順調に上昇したものの、ザラ場中に敗退した準決勝の日は340円もの下落に見舞われてしまった。
小久保裕紀監督率いる第4回大会の出場メンバーはまだ決まっていないが、もしメジャーリーガーが参戦したり、日本球界を代表するスターに成長した大谷翔平選手が投打に活躍して世界一を奪還するようなことがあれば、3月の株価を大きく押し上げる可能性もあるだろう。
【PROFILE】たくもり・あきよし:さくら証券、さくら投信投資顧問のチーフエコノミストを経て、現在は三井住友アセットマネジメント理事・チーフエコノミスト。ESP景気フォーキャスト調査委員会(日本経済研究センター)委員、景気ウォッチャー調査研究会(内閣府)委員。著書に『ジンクスで読む日本経済』など。
※マネーポスト2017年新春号