家計

“節約のプロ”漫画家・おづまりこ氏が「1000円の使い方」を考えた末に行き着いた「年200万円」生活

意味もなく切り詰める節約は幸福をもたらさない

「必要なものとそれにかかるお金を1つずつ見直していくことで、どれくらいのお金を使って生活するのがちょうどいいのかがわかるようになり、私はそれが“年200万円”だったんです」

「お金がない!」というのは思い込みで、1000円の使い方を真剣に考えるうちに、実は多くのお金は必要ないことに気づいたのだ。

 一方で、意味もなく切り詰める節約は安心も幸福ももたらさないことも実感した。

「例えば、とにかく安いところに住むよりも、家賃をあと3000円足せば日当たりがよくなるなら、それは払う価値があります。自分の居心地をよくできるなら、3000円には、値段以上の価値が生まれます。以前は、食費が月に5万円もかかったこともありました。それを月2万円と決めたら、必然的に自炊が増えます。そうしたら、自分の食の好みがわかって、買い物や料理も楽しくなりました。最近は物価が上がっているので、予算を2、3000円オーバーしてもOK。キッチリしすぎないことも大切です」

「漫画家はフリーランスの仕事。老後どころか、いつどうなるかもわからない」と語るおづさんだが、自分にとって何にいくらお金が必要かハッキリわかっているからこそ、焦りはないという。

「もし、仕事がなくなってしまっても、200万円あれば1年は豊かに暮らしていけるという自信が持てるようになったことが、とても大きな財産です」

 豊かな暮らしに、金額は関係ない。自分のお金と真摯に向き合えば、誰でも、いまからでも、豊かな暮らしは始められるのかもしれない。

※女性セブン2023年6月8日号

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