大事なのは感情をぶつけず、事実を相手にわかりやすく話すこと。「起こり得る問題を解決するために話し合う」というスタンスを忘れてはいけない。お互いの機嫌がいいときに話し合うのがベターだ。
「いざ家事を教えていくとなったら長い目で見ることが大事。妻は20年、30年と経験を積んでいるので、圧倒的に家事スキルが高い。そのレベルを今日、明日でやれというのは酷な話です」(西崎さん)
茨城県在住のBさん(48才・仮名)がこう言う。
「畳んだ洗濯物を無言で畳み直されたのはすごくショックでした。そのときの妻の姿を思い出すと“いっそやらない方がお互いのためでは?”と思いました」
家事レベルに大幅な差があるとはいえ、夫を子供扱いするような接し方も要注意。
「相手は大人です。家事に取り組む際は、夫なりに考えてやっているはず。頼む方も自分のやり方が絶対だと思わずに、相手のやり方や発想を尊重して。夫のトライ&エラーを楽しむ余裕を持ちたいものです」(佐光さん)
口を出さずに見守っていると、おそらく想定外のことも起きるはず。
「その場合、責めるのではなく“なんでそうしたの?”と興味を持つ感じで聞くといい。すると夫も“こう思ったからこうした”と自分の考えを伝えてくるはずです。もし、それに対して納得できなければ、さらに“私はこう思ったんだよね”とコミュニケーションをとればいい。妻がやってほしかったことと夫の家事にズレがあったら、立ち止まって話すことがとても大事。それがうまく家事をシェアしていくコツです」(佐光さん)