お米をといだだけで炊いてくれない時どうする?
例えば「お米をといでほしい」と頼んだとき、「米をとぐ」→「水を量る」→「水につける」→「スイッチを入れる」というところまで普通は期待する。しかし、現実はといだままで終わり、「なんで炊いてくれてないの?」と揉めるケースがある。言われたことしかやらない気が利かない夫だと思うかもしれないが、実はそれは妻を気遣った末の行動かもしれないのだ。
「ある男性が言っていたのが“といだ後に妻がどうしたいのか聞いていないのに、勝手に水をはってスイッチを押したら、実は混ぜご飯にしたかったんだと言われるかもしれない。そうしたら揉めちゃいますよね”と。つまり、妻を怒らせないためにここで止めておいた方がいいと思ったというのです」(佐光さん)
家事をずっとやってきていない夫にとって、家事は妻のテリトリーであり未知の領域。そのため遠慮し、ご機嫌をうかがい、いろいろ考えた末の行動である可能性があるのだという。だからこそ、「なぜそうしたの?」という問いはお互いを理解するために重要なのだ。
いざ夫が家事に取り組んだら、とにかく褒めることがあなたの今後を救う。
「家事は手伝うものじゃないという妻の気持ちはすごくわかります。しかし、気持ちよく家事に取り組んでもらうためにも、そこはぐっとのみ込んでほしい。家事をやった夫に対して“ありがとう”はいつもの100倍くらいの気持ちで伝えるよう心がけましょう。言葉や態度ひとつで夫のモチベーションは大きく変わります」(西崎さん)
また、言葉に出さずとも、あからさまに機嫌よく振る舞うのもひとつの手だというのは精神科医の樺沢紫苑さん。
「夫からすると、15分手伝っただけで妻の機嫌がよくなるのはコスパがいい。脳科学的に見ても、親切にしたり、されたりするとオキシトシンという物質が出ます。オキシトシンは愛情やつながりのホルモンなので、夫婦円満にもつながります。うちは結婚当初からゴミ出しや洗い物など家事を分担しているので、家庭内の空気はいいですね」