「お願いごとは2択」で断りづらくする
夫を育てる言動があるように、やる気をそいでしまうタブー行動もある。
「夫が何かをしようとしている最中、その中途半端なやり方にイラッとして“もうそのままにして!”と妻が途中から介入したり、突き放すのは夫のやる気をなくす“NG行動”です」(西崎さん)
ほかの家庭との比較も御法度。「○○さんのご主人はここまでやってくれるらしいよ」という言葉は「あなたはやらないよね」という言葉の裏返し。夫の自尊心が傷つきかねない。
「夫が家事をやってくれてすぐに、“じゃあ次はこれを”と頼むのもやる気をそいでしまいます。まずはありがとうと伝えたうえで、“時間があればもう1つお願いしたいんだけど”と言いましょう」(西崎さん)
同じ内容でも、伝え方によって大きく印象が変わり、思わぬ反発を買うこともあるので気をつけたい。
「仕事で疲れて帰って来た夫に、“家事を手伝って”という相手を主語にした言い方をすれば、夫は“強制されている”“疲れているのになんだよ”と思い、無意識のうちに反発してしまう。しかし言い方を変えれば相手の反応も変わってくる。“皿洗いを手伝ってくれるとうれしい”という自分を主語にした言い方は強制ではないので、夫もそれなら少しくらい手伝おうかなという気持ちになるはずです」(樺沢さん)
断られないテクニックもある。それは「お願いごとを2択」にすること。樺沢さんによれば例えば「この時間とこの時間、どっちならできる?」と聞くことで、人はどちらかを選ぼうとするという。
ここまで手をかけないといけないのか……という気持ちはぐっとこらえ、テクニックを武器に、家事力ゼロ夫を最強レベルに育てよう。ひとつでもふたつでもできる家事が増えるなら儲けものだ。
※女性セブン2023年6月8日号