日本経済がいよいよ上昇気流に乗り始めた。今こそ「投資」の好機に思えるが、「株は大金が必要だから」と最初から諦めている人も多いだろう。だが、予算は「10万円」もあれば十分。投資のプロが「予算別」に“大波に乗る方法”を伝授する。
5月19日、日経平均株価がバブル崩壊後の最高値を更新し、22日には3万1000円台を突破するなど、株式市場が活況となっている。グローバルリンクアドバイザーズ代表の戸松信博氏が語る。
「“投資の神様”と呼ばれるウォーレン・バフェット氏をはじめ多くの海外投資家が日本株に注目し、大量のマネーが流入しています。その傾向は当面続くと見られ、日経平均は史上最高値(3万8915円)を更新してもおかしくない勢いがある。物価高が進むなか、資産が預貯金だけでは実質的に目減りしていきますが、この好機に株式投資を始めれば資産を殖やす一助となり得ます」
とはいえ、これまで投資に触れる機会がなかった人からすると、「初期費用」のハードルが高いと感じるかもしれない。しかし、日本金融経済研究所代表理事の馬渕磨理子氏はこう語る。
「株式投資を始めるのに、最初から大金を用意する必要はありません。予算10万円でも十分にリターンを期待できます。それでも二の足を踏むようであれば、1万円からでも個別株への投資が可能です」
以下、予算別に具体的なやり方とポイントを見ていこう。
1万円なら「有名企業」
基本的に株式は1単元(100株単位)から売買される。1株1000円なら10万円の元手が必要となるが、“抜け道”も用意されている。ファイナンシャルプランナーの森田悦子氏が語る。
「証券会社が取り扱う『ミニ株・単元未満株』を利用すれば、1株から購入可能です。1単元で買う場合と違って、取引できる時間に制限が設けられていたり、株主優待が受けられないなどの制約がありますが、保有数に応じて配当金を受け取ることもできます」