Q.どういう人に影響がある?
「地方で暮らしていた親から山林や田畑を相続したケースが想定される」(吉澤氏)という。
「地方の農家などでは家督相続の意識が強いため、代々名義変更をしていないことが多い。長男が相続したとする遺産分割協議書は作りますが、その後の登記には登録免許税などがかかる。農業を続けるだけなら問題がないということで、放置されているケースが少なくないのです」(同前)
Q.相続登記にはどういう手続きが必要?
「法務局での相続登記には戸籍謄本、住民票、遺産分割協議書、印鑑証明書などが必要。まず相続人を確認したうえで話し合い、合意したら遺産分割協議書を作り、相続人全員が実印を押し印鑑証明書を添付します。調査から話し合い、書類作成、ハンコ収集、法務局の審査などで早くても1か月程度はかかります」(吉澤氏)
司法書士に依頼する場合、「手数料だけであれば5万?10万円程度」(吉澤氏)だという。
※週刊ポスト2023年6月30日・7月7日号