含み益と含み損、売却するならどちらが先か
どうしても欲しい銘柄があって、投資資金を捻出するために売却しなくてはならない場合、「含み損のある銘柄」から売却した方が、得策となるケースが多いのが私の経験則です。
含み益のある銘柄は、投資が上手くいっているケースが多く、今後も株価を伸ばしていく可能性が相対的に高い。その一方、含み損のある銘柄は、投資が上手くいっていないケースが多く、今後も株価が低迷する可能性が相対的に高いといえるでしょう。
上手くいっている投資と上手くいっていない投資、どちらを売却すべきかは自明の理。けれど、損失を確定させることを嫌う人間心理が意思決定の妨げとなってしまうのです。
含み損を抱えている銘柄を売却しにくい場合は、配当金と損益通算して、損失を小さくするという発想をもつことも一つの対処方法です。また、含み損を抱えている銘柄を含み益のある銘柄と一緒に売却し、あらためて含み益のあった銘柄を買い直すことで、含み益の部分を含み損の部分と相殺させるという発想も一つです。
いずれにせよ、含み益が伸びている銘柄を売却するのは悪手であり、利益はなるべく伸ばし続けるよう意識しましょう。
損切りには相当訓練が必要
先述のサミーネットワークスは、株価が高い時に投資して、その後は株価が下がり続ける展開となりました。どこかで損切りできればよかったのですが、含み損が拡大していくのをただ眺めていることしかできなかったのを覚えています。
「株価が下がったなら、損切りすればいいんだ」と考える方もいるかもしれません。ですが、損失を確定させることを嫌うのが人間心理であり、損切りするにも相当の訓練が必要だと考えておいた方がよいでしょう。
あるいは、損切りする必要がない、永久に保有したいと思えるような銘柄のみを投資対象とするのも一つの方法だと考えます。
負けない株式投資10ヶ条
私は考えを整理する際には、しばしばノートに色々と書きながらアイデアを具体化させています。
株式投資でとくに大切と考えることについては、専用の手帳を作り、簡潔にメモを残して、いつでもパラパラと読み返せるようにしているのです。
その手帳には、2020 年のコロナショック後に書き記した 「負けない株式投資10ヶ条」 という項目があります。みなさんの参考になればと思い、そこに書いたことを下に載せます。私自身に対してのメモをそのまま転載しますので、命令口調できつめな表現となっていますが、ご容赦いただければと思います。