ROE(自己資本利益率)は、2020 年度までは停滞が続いていましたが、最近では持ち直しつつあります。業績が原油価格と連動するため、安定的な高いROEを期待するのは難しい業種であると知っておきましょう。
営業活動によるキャッシュ・フローはプラスで推移しており、また、手元キャッシュも事業を継続していく上で問題のない水準にあります。
INPEXは景気敏感株です。景気と同様に資源価格も循環(スーパーサイクルと呼ばれることもあります)することから、株価や配当に安定を期待することはできません。したがって、投資指標から単純に買える水準を判断するのは難しい銘柄です。
上記を踏まえ、安全に投資ができるのは、資源価格が崩れて株価が低迷している時か、暴落により相場全体が崩れている時となります。
また、1株ずつ積み上げて取得単価をならしながら投資していくという戦術をとるのも一つの手でしょう。
【プロフィール】
長期株式投資(ちょうきかぶしきとうし)/「日本の配当株」専門の個人投資家。1977年、熊本県生まれ。2004年株式投資を開始。2009年、ポートフォリオを大型配当株メインにスイッチ。以降は安定的に資産を増やし、2022年の税引き後の手取り配当額は282万5128円と過去最高を更新し、運用資産1億円を突破。2023年3月、長年勤めた会社を早期退職し、オンラインサロンを開設。
※長期株式投資・著『半オートモードで月に23.5万円が入ってくる「超配当」株投資』(KADOKAWA)より一部抜粋して再構成