高パフォーマンスを見せるマザーズ上場銘柄
そんなせわしないトレードは仕事があってできないという人も多いだろう。そうした人でも実践できるIPO投資戦略がある。上場後早くに買って、しばらくホールドしておき、その後の株価上昇、通称「セカンダリ」を狙う方法だ。
14年上場のIPO銘柄の中で、公募価格に比べて上場来高値が3倍を超えたものが25銘柄ある。ほとんどは上場後1~2か月のうちに高値をつけているが、中には上場の半年後に高値をつけている銘柄もある。
もちろん、銘柄を厳選することが重要になるが、上場後にバイ&ホールドしているだけで大きな利益を得られる可能性があるということだ。
中でも、注目は東証マザーズ市場への上場銘柄。14年にマザーズ市場に上場した銘柄は44を数えるが、その平均初値騰落率は141.74%という高パフォーマンスとなっている。ちなみに14年は11件だったジャスダック上場銘柄の平均初値騰落率は66.8%、20件だった東証1部・2部上場銘柄はマイナス1.57%であった(下表参照)。
公募価格と初値を比べた勝敗でも、マザーズ市場の銘柄に限れば42勝2敗という高勝率だ。
また、マザーズ上場銘柄は、44件のうち22件が公募価格に比べて上場来高値が3倍を超えており、しかも初値に対する上場来高値の騰落率は平均で261・7%と、ジャスダック上場銘柄(同180・8%)や東証1・2部上場銘柄(同18・2%)と比べて圧倒的に高いパフォーマンスとなっている。
このように、公募価格で買って初値で売り抜けるという戦略においても、セカンダリー狙いの戦略においても、まずはマザーズへのIPO銘柄が狙い目となることがわかるだろう。
2011~2014年のIPO銘柄 市場別初値騰落率(平均)
東証マザーズ | ジャスダック | 東証1部・2部 | |
2011年 | 74.04% | -5.88% | 8.93% |
2012年 | 90.76% | 14.62% | -0.72% |
2013年 | 147.15% | 161.86% | 24.3% |
2014年 | 141.74% | 66.80% | -1.57% |