現役力士では照ノ富士の持ち給金が412.5円(同165万円)、貴景勝は258.5円(同103.4万円)で、霧島は119円(47.5万円)となっていた(説明がない限りいずれも7月場所前の数字、以下同)。
平幕力士ながら持ち給金が新大関の霧島より倍以上あるのが、38歳の玉鷲だ。金星が7個あり、持ち給金は254円(同101.6万円)。
他に持ち給金200円を超えるのは大関経験者の2人で、優勝3回の御嶽海、金星5個の高安。
「大関に昇進すると持ち給金が100円に上がり、陥落しても下がらないので高くなる傾向になる。ただ、同じ大関経験者でも優勝1回、金星1個の正代は150円で、金星7個の北勝富士や遠藤、同6個の妙義龍のほうが正代より持ち給金が多い」(前出・ベテラン記者)
珍しいケースでは大関経験者ながら6場所出場停止処分で三段目まで落ちた朝乃山がいる。
「大関在位時は138円あった持ち給金が、現在は96.5円。基本的に持ち給金は下がらないが、朝乃山の場合はスピード出世の後に、大きく番付を下げてこうなった。朝乃山は持ち給金43円で臨んだ2017年7月場所に十両5枚目で11勝4敗の成績をあげて幕内に昇進。その時点で持ち給金が60円に引き上げられた。そうした昇進時の“ジャンプアップ”は、その後に十両、幕下に落ちるとその分差し引かれる仕組みがある。出世が早い力士ほどジャンプアップの恩恵が大きいが、朝乃山はそれを一度失ってから、再度積み重ねる経過を辿っているのです」(担当記者)
大関昇進を競った3関脇の持ち給金は、大栄翔171円、豊昇龍81.5円、若元春77円だった。初土俵が早くて出世も速く、金星4個の大栄翔が他2人に大きく水をあけていた(豊昇龍、若元春は金星なし)。
豊昇龍が12勝3敗で優勝でしたことで来場所は持ち給金が116円となり、9勝6敗で1.5円加算されて172.5円となる大栄翔とは33円(13.2万円)縮め、78.5円となる若元春とは33円の差を広げた。