外国人店員に銘柄の略称が通じず…
コンビニで長年働く50代の主婦・Bさんが働く店舗では、スタッフの半分以上が外国人。「外国人相手になると、居丈高になるお客さん多い。たばこの対応をめぐるトラブルは珍しくない」と明かす。
「お客さんのなかには、略称や愛称を使う人もいます。例えば、赤マル(マールボロ)、金マル(マールボロ・ゴールド)、マルメン(マールボロ・メンソール)、セッター(セブンスター)など。ただ、こうした呼称は、外国人スタッフには通じない。『日本語勉強してから働けよ』と捨て台詞を吐き、そばにいた私がすかさず『○○番』ととりなすことも一度や二度ではありません。
『日本語勉強しろ』『日本人を呼べ』というのは、たばこ関連でなくてもレジでのやり取りで結構聞くフレーズですが、日本人の私だって最初は“赤マル”とか何のことかわかりませんでしたよ」(Bさん)
客からは「レジの奥だと番号が見えない」の声も
コンビニ店員からは、「たばこを買う時は、銘柄ではなく番号で言ってほしい」という声も出ているが、一方で、たばこを買う客の側にも言い分があるようだ。30年来の喫煙者である50代男性・Cさんが語る。
「『番号で言ってくれ』と言われても、レジの奥に並んでいるたばこの番号がよく見えないんですよ。年をとった証拠なのかもしれませんが、似た色のたばこが並んでいると、間違えてしまうこともしばしば。もっとわかりやすいところに置いてくれればいいのに。
また、レジが複数あるコンビニだと、自分が通されたレジの近くに目当てのたばこがないこともある。そうなると、他のレジのほうまで動いてたばこを探すのですが、なかなか見つからず、結局『○○のたばこって、何番ですか?』と逆に店員に尋ねる始末。特に初めて行くコンビニだと、そんな面倒なことになりかねないので、なるべく馴染みの店員がいるコンビニで買うようにしています」(Cさん)
コンビニではセルフレジ化が進んでいるが、たばこはまだまだ店員を呼ばないと購入できない店舗は多い。たばこを買う客が高齢化していることに加え、人手不足が続く中、コンビニ側も新人バイトに頼らざるを得ない面もあり、そうした状況が、たばこ販売を巡るトラブルにつながっているのではないだろうか。(了)