米国市場の影響を受けにくい新興市場で勝負!
年間利益4億円超を達成した順張りスイングトレードの極意
私の投資スタイルは、デイトレードや数日単位のスイングトレードです。極力、米国市場の悪い影響を受けたくないので、日本の新興市場をメインにやっています。10月中旬にかけて米国市場が一時暴落しましたが、米国市場が大きく下げた翌日でも、勢いづいている日本の新興銘柄は買い気配で始まったりもします。
最近だとエボラ出血熱関連銘柄などは、米国市場が暴落しても強かったですね。新興市場のなかでも、上昇トレンドで勢いのある強い銘柄を順張りで狙うスタンスです。
2013年は多くの人が儲けやすい地合いでしたが、それと比べると2014年はやりやすいものではなかったと思います。ただ、私は新興市場メインなので全体相場の影響はそれほど受けていなくて、やりづらさはあまり感じませんでした。13年は約10億円を運用して3億2000万円ほどの利益でしたが、14年は10月末時点で運用額10億円に対し4億3000万円の利益。儲けやすかった13年よりも利益を出せているのは自信にもなっています。
具体的な銘柄は、日々、値上がり率ランキングや出来高ランキングを見たうえでチャートを見て判断しています。1~3日ほど持ち越す以上は、明日以降も上がるだろうと感じられる銘柄を買うようにしていますし、数日で勝負をつけようと思ったら出来高が急増しているような銘柄のほうが効率的だと感じています。
14年に大きく成功した銘柄は、ディジタルメディアプロフェッショナル(DMP)です。646円(7月30日終値)から、8月26日には高値9180円まで急騰しました。数日連続でストップ高をつけた後、8月上旬に2000~3000円で1億円近く購入しました。
だいたい1銘柄で5000万~1億円ほど買うので1日で売ることは難しく、利益確定は売り上がっていくという形です。ただ、DMPはまさかこんなに上がるとは思っていなかったので、天井をつけた日にはわずかなポジションしかありませんでしたね……。
ロスカットについては、「上昇トレンドがいったん終わったな」と感じたら手放すようにしています。ただし、トレンドが終わったかどうかわからなくても、5日移動平均線を明確に割ったら絶対にロスカットすることは決めていますね。逆張りだと、「そろそろ底打ちして上がるだろう」という期待を持ってしまうのでロスカットの判断が遅れてしまう。一方、順張りで上がるだろうと思っていたのに上がらなければ、自分の判断が間違っていたと考えてロスカットしやすい。これまで試行錯誤を繰り返しながら、このスタンスにたどり着きました。
今後の相場展開ですが、私は相場全体の予想はできないし、しても意味がないと思っています。日本株がどうなるかは結局、米国次第。では米国市場を予測しようとしても、それは難しい。だから、新興市場でトレードしているという面もあります。相場全体の影響を受けにくい、あくまで銘柄独自の理由で動く新興銘柄が自分には合っていると感じています。
※「マネーポスト」2015年新春号に掲載