将来は不安だし、物価は上がり続けるし……。そうしたなか、貯金をしようと思ってもなかなか貯まらないという人は多いだろう。佐賀県唐津市に在住するネットニュース編集者の中川淳一郎氏は、20代後半の頃に年収60万円で過ごしたことがあるが、当時について「物欲がなければなんとかなる」と述懐。その後は「使わないお金が結果的に貯まっていく」生活を送っている。極貧時代の経験を踏まえ、中川氏が「年間100万円を貯める方法」を考察する。
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今回は、年収300万円の人が年間100万円を貯める方法を考えてみます。年収300万円は月収25万円です。年間100万円貯めるためには、ひと月に8万3333円の貯金という計算になります。もちろん収入が増えればその分お金を貯められるようになりますが、ここではいかに支出を削るか、に焦点を当てて考えてみましょう。
まず、“減らすべきお金”の代表格は固定費です。身も蓋もありませんが、結婚して二人暮らしをすれば、一人あたりの固定費の出費は激減する。実際、私も妻と結婚して一緒に住み、家賃と光熱費を折半するようになると、一人で払っていた場合の40%ほどに低減しました。食費もかなり下がります。いや、驚くほど安くなるんですよ。
最近、私と妻はチャンポンを作って食べることが多いのですが、150グラムの麺は2人で半分にするのが丁度いい。これは29円や38円で買えますが、2人で分ければ14.5円・19円です。そこに100グラム100円程度の豚コマ肉を入れて一袋38円のモヤシを使う。
料理をする人間ならわかると思いますが、野菜ってものは、一人分だけ買うとけっこうな確率で腐らせてしまいがち。本当は一気にすべて使い切るのがいいのですが、一人分だけ作ると腐ってしまう。ここでフードロスが発生しますし、結果的にはムダ金を使うことになる。