キャリア

かつての首位打者が保育士に転身 元ロッテ・高沢秀昭さん「責任を持って働くことが生きがいにつながる」

1984年、パ・リーグ初となる1試合4二塁打を記録したことも(写真は1992年)

1984年、パ・リーグ初となる1試合4二塁打を記録したことも(写真は1992年)

 授業では特にピアノの演奏に苦戦するも、かつて娘が弾いていた自宅のピアノを調律し直して必死に練習。個人レッスンにも通い、乗り越えた。努力が実って、昨年3月の卒業とともに63才で保育士の資格を取得。意外にも学費はかからなかったと打ち明ける。

「本来なら年間100万円近くかかりますが、神川県の職業訓練制度に応募して審査をパスすれば、教科書代などの実費以外の学費が免除になるんです。私の場合は経歴がユニークだから通過できたのかもしれません」

働き始めてみると想像以上にハードな毎日

 トントン拍子で取得した保育士の資格だったが、いざ働き始めてみると想像以上にハードだった。

「0~2才の子供はすごく体が小さく、180cm近い身長の私は世話をするときにいつも前屈みになるから、腰を痛めて椎間板ヘルニアになってしまったんです。仕方なく3か月の勤務の後、休職して手術をしました。いまは無理のないように週4日、1日6時間を基本に働いています」

 苦い経験もあってなお、保育士の仕事はかけがえのないものだと高沢さんは熱く語る。

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