世界は今、日本が経験した「失われた20年」を追体験しているようなものであり、そのために動揺=保護主義=反グローバリズムの波がますます強まろうとしている。だが、すでに日本はそういう時代に耐えてきたのだから「まだ大丈夫」と思って、特定他国に依存しない今後の進路を考えることに集中しなければならない。
TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)は頓挫したが、グローバリズムの流れは不可避である。その中で個人も企業もどのように生き抜いていくかを考え、世界に先駆ける技術や能力を磨いたり、新たな富を生むシステムを構築したりする好機と心得るべきである。
※週刊ポスト2017年1月1・6日号