●【東海】熊野灘「炙り太刀魚」
「定番の塩焼きはもちろん、個人的にはみりん干しが大好きです。そしてやはり、にぎりにしても間違いないですね。タチウオの名前の由来はいくつかあり、水中で立ち泳ぎをするから『立ち魚』、刀の太刀に似ているから『太刀魚』などが有力。釣ったばかりは自分の顔が映るんじゃないかというほどの“銀ピカ”具合で、本当に刀のようです」
●【北陸】越前若狭「いさき」
「塩焼きがおいしい魚の代表格。もちろんお寿司で食べても最高です。白身魚ですがタイやヒラメとはまた違うしっかりとした旨みと脂がたまりません。大きな個体は一面オリーブがかった茶色ですが、小さいうちは縞模様があり、子供のときだけ縞模様があるイノシシと同じく『ウリボウ』とも呼ばれています」
●【山口/福岡/佐賀/長崎/熊本】玄界灘「あら」
「日本で扱われる魚の中で最も高価な魚の1つといっても過言ではない、泣く子も黙る高級魚クエ。九州ではクエのことをアラと呼んでいます。ちなみによく似た魚に標準和名がアラという魚もいるので要注意。玄界灘は日本有数のアラの好漁場で、ぼくも五島列島で足元にイカを垂らしたところ3kgのアラをゲット!」