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細田博之氏、衆院議長辞任の「逃げ得」に納得できるか? 過去に「歳費は100万円しかない」発言も1年の収入は4950万円

 そうしたなか、細田氏が「体調不良で議長は辞めるが、政治家としては元気だから議員は続ける」などと言い出すのは、議員特権にしがみつきたいだけに見える。「議長だけ辞める」という方針について、法政大学大学院の白鳥浩教授はこう見る。

「臨時国会が始まれば、再び旧統一教会との接点を巡って説明不足を蒸し返される可能性があり、自ら身を退いてこれ以上の批判を避けたかったのでしょう。そういう『逃げ得』を許してはならないと思います」

ヒラの国会議員になっても年収3000万円以上

細田衆院議長に国から支給された年間4950万円の内訳

細田衆院議長に国から支給された年間4950万円の内訳

 2022年7月末に2割カットが終了した後、細田氏はどれだけの額を受け取ってきたのか――。衆議院議長は前述した月217万円の歳費、月100万円の旧文通費に加え、国会会期中は1日あたり6000円の「手当」(議会雑費)が支給される。衆議院事務局によると、「議会雑費は土日も、入院しても支給される」という。通常国会150日、臨時国会30日の180日間で計算すれば、これだけで実に108万円。ボーナスは夏と冬の2回、計約1038万円に上る。合計で1年を通じ税金から受け取る総額は実に4950万円にのぼる計算だ。

 議長を退任しても、ヒラの国会議員を続けるのであれば、歳費、文通費、ボーナスを足し上げれば総額で年3371万円になる。3割は減るが、十分に大きな額であることには変わりない。

 もちろん、議長として、議員としての職責を果たしているのであれば、ある程度の報酬が認められるべきであろうが、旧統一教会問題について会見することもなく、「議長は辞めるが議員は続ける」という判断についても十分な説明がなされていない状況では、納得はしがたい。

 前出・白鳥氏は「議長を辞めても高額の報酬が約束された国会議員は続けるというなら、議長を退くこの時を捉え、さまざまな問題について自ら会見を開いて説明責任を果たす必要があります」と述べた。(了)

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