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新NISAスタート前に「つみたてNISA」の口座開設急増 一方で「iDeCo」の注目度が上がらない理由

NISAとiDeCoは何が違う?

NISAとiDeCoは何が違う?

 始めた人は「やらないなんてもったいない」と言うけれど、いまだにメリットも仕組みもよくわからない「iDeCo」と「NISA」。2つの違いはどこにあるのか──。【iDeCo×つみたてNISA戦略ガイド・全3回の第1回】

すっかり忘れていたのに勝手に増えていた

 都内で暮らす会社員のKさん(42才女性)が目を輝かせる。

「14年前に夫と一緒にiDeCo(個人型確定拠出年金)に加入したのですが、加入したこと自体、ついこの間まで忘れていて……先日ふと思い出して金額を確かめてみたら、夫婦で1400万円も増えていたんです!

 結婚と同時に始めた個別株は毎日上下する株価に一喜一憂するのに疲れて“放っておいても大損はしないだろうし節税にもなるらしいから”と、なんとなくiDeCoを始めたのを思い出しました。これで味をしめて、先日からは話題のつみたてNISAも始めました。両方とも毎月の上限まで投資しています」

 増税や値上がりが相次ぎ、頼みの綱だったはずの公的年金制度さえ危機に瀕しているいま、資産運用による老後資金づくりは死活問題だ。ファイナンシャルプランナーの藤川太さんは「老後資金を増やしたいなら、つみたてNISAとiDeCoを組み合わせるのがいちばん」と語る。

「数ある投資方法の中でも、金融庁が定めた条件を満たした商品のみが揃うつみたてNISAと、公的年金を補うための自助制度として整備されたiDeCoは、いずれも“国のお墨つき”です。税制優遇もあるため、この2つを駆使して資産運用をすることが、老後資金を最短かつ安全につくる方法だと言えるでしょう」(藤川さん・以下同)

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