65才以降の資産寿命を延ばすために
65才になってiDeCoでの新規の積み立てができなくなったら、資産運用はNISA1本になる。「インデックス型」「バランス型」の投資信託を運用しながら取り崩していくことで、資産寿命を延ばすことができる。
「資産運用は、資産形成を目的に増やすことがゴールではありません。新規の投資・積立をやめた後も、死ぬまで運用し続ける方がいい。ただし、70才を過ぎたあたりからは、積極的に増やすのではなく“リスクを減らすこと”を重視すべきです。
年を重ねてからはリスクの大きい個別株やアクティブファンドは少しずつ手仕舞いしていき、『インデックス型』『バランス型』の投資信託や個人向け国債、預貯金にシフトしていきましょう」
気を引き締めるべきは、退職金が振り込まれるタイミング。大きなお金が動くと銀行や証券会社から「退職金を運用しませんか?」と、定期預金と投資信託などを組み合わせた「退職金運用プラン」や、外貨建て保険などの勧誘を受けることが少なくない。だが、こうした誘いには乗らず、引き続きiDeCoやNISAで堅実に運用すべきだ。
「金融機関の方からすすめてくる商品は、手数料ばかり高くて儲からない商品であるケースが多いのです。一方、iDeCoやNISAに回すとしても、退職金を全額一気に投資するのはもってのほか。半分は預貯金や個人向け国債として残しておき、残りの半分を10~20回に分けて投資するなどして、投資タイミングを分散させましょう」
※女性セブン2023年10月26日号