1年を締めくくる大相撲11月場所が開催中だが、今年も横綱の休場や大関陣に序盤から土がつくケースが目立ち、平幕が優勝争いに絡む展開が定番となっている。そんな「番付崩壊」の土俵が続いていることが、相撲協会が発売する2024年版の「公式相撲カレンダー」の構成にも影響しているようだ。
2023年の年間最多勝争いは関脇の大栄翔がトップを走り、それを大関の豊昇龍と霧島が追いかける展開になっている。しかし、その大栄翔にしても11月場所が始まる前の勝ち星が51で、1場所平均10.2勝に過ぎない。「強い横綱がいる時代は80勝(1場所平均13.3勝)が目安だった」(協会関係者)ことを考えれば、幕内力士の成績がいかに“ダンゴ状態”なのかがわかる。
ひとり横綱の照ノ富士は6場所のうち5場所を休場(7月場所のみ途中休場)したため、年間勝利数は15勝。大関・貴景勝は2度の優勝をしているが2場所休場したため11月場所が始まる前の時点で34勝にとどまっていた。
そうしたなか、掲載する内容を巡って苦労の跡が窺えるのが相撲協会の2024年版の「公式相撲カレンダー」だ。1~12月の各月に力士の写真が掲載され、番付発表日、場所の開催日程、前売りチケットの発売開始日などが印字されている。九州場所の売店で翌年の公式カレンダーが登場し、福岡国際センターを訪れたファンが購入していくのが毎年の恒例だ。