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オーバーツーリズムで宿泊費高騰の悲鳴 少しでも安く泊るために「大都市から離れたホテルに」「ギリギリまで価格チェック」の努力

海外からの観光客が増えたことで、ホテル代も高騰している(写真:イメージマート)

海外からの観光客が増えたことで、ホテル代も高騰している(写真:イメージマート)

 急激に増加した観光客が住民の生活や観光地の環境にネガティブな影響をもたらすオーバーツーリズムが、日本各地で発生している。公共交通機関が観光客で混雑し、住民の通勤通学に支障をきたしたり、路上での飲酒や飲食、ゴミの放置など、その影響は多岐にわたる。また、飲食店や土産店では、人手不足で観光客をさばききれないということもあるようだ。

 そういったなか、ホテルや旅館などの宿泊料金も高騰。コロナ禍の影響で、観光客が少なかった数年前に比べると、ホテルの料金が倍近くになっているケースも少なくないという。

 音楽関連イベントの取材で全国各地に行く機会が多いフリーライターのAさん(30代男性/都内在住)はこう話す。

「海外からの観光客が多い京都のホテルは、相当高くなっています。大阪もそうだし、名古屋もそう。主要な都市のホテルはどんどん高くなっている。去年は1泊7000円くらいで泊まれたビジネスホテルが、今年になってから2万円から3万円くらいになっていることもあります」

 宿泊料金の高騰はもちろんだが、街なかの混雑にも困っている。

「海外からの観光客が多い場所だと大きな荷物を持った人も多いですし、団体の観光客もいて、道が塞がれているようなことも珍しくない。飲食店が団体客で埋まっていることもありますし、ホテルの大浴場なども混雑する。仕事終わりで食事をしようと街に出ても、お店が満席でいっぱいということもあります」(Aさん・以下同)

 そんなAさんだが、最近は大都市を外して宿泊場所を選ぶことが増えたという。

「目的地から電車で30分くらい離れたところでホテルを探すことも多いです。たとえば、目的地が京都だったら、滋賀の大津あたりで探す。あるいは名古屋でのイベントなら、岐阜あたりでホテルを探す、という感じです。

 京都や名古屋でホテルの料金が2万円なら、大津や岐阜で探せば1万円以下で見つかることも多い。数百円の電車賃と数十分の移動時間でホテル代が半分になるなら、結構お得ですよね」

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