味の素の「中華あじ」は画期的
それから、ぼくは料理のときめちゃくちゃ味の素を使うので「料理研究家のくせに」とよくSNSで叩かれますが、“化調愛好家”として、これからくると思っているのが味の素の「中華あじ」。中華といってもいわゆる鶏ガラではなくて、ベースに豚のエキスを使い、牛だし、かつおだしや昆布だしとも異なる画期的な調味料です。なぜ豚だしではなく「中華あじ」というネーミングなのかは不明ですが、ラーメンとか炒めものとか料理に豚の旨みをつけたいときに役立ちます。豚だしの調味料はなかなかないので重宝しますよ。
スイーツはあまり食べないから、流行も追えてないけれど、いま個人的に「プジン」は気になっています。ずばり、「ブラジルのプリン」のことで、ココアのスポンジの上にプリンがのってて、砂糖の代わりに練乳を使い甘さと苦さが絡み合った濃厚な味わいがメチャクチャおいしい。セブン-イレブンでも2023年11月に「ブラジルプリン」の名称で販売が始まったし、認知度が高まってきているのは間違いない。
健康食ブームも長く続いていて、カカオやビーツ、ざくろなど、栄養バランスがよく栄養価が高い「スーパーフード」もよく宣伝されますが、ぼくはあまり好きじゃないし、もう流行らないんじゃないかな。それだけを食べていれば健康となると、料理する必要がなくなっちゃいます。毎回、料理を作ってそれを味わうことこそ、何ものにも代えがたい楽しみですから。
【プロフィール】
リュウジ/料理研究家。SNSで更新する簡単・爆速レシピが「バズレシピ」として人気を集める。YouTubeチャンネル登録者数は453万人。『虚無レシピ』など著書多数。
※女性セブン2024年1月4・11日号