喜寿記念ライブのバンドメンバーの総年齢は400才超え
戦後間もない1946年、中尾は福岡県小倉市(現北九州市)に生まれた。父親の仕事をきっかけに一家で上京後、1961年に渡辺プロダクションと契約し、16才でリリースしたデビュー曲『可愛いベイビー』の大ヒットで一躍スターの仲間入りをした。
以降、歌手だけでなく女優としても長く活躍する彼女は芸歴60年を超えたいまも現役バリバリで、2月9日から12日にかけて東京・有楽町で喜寿を記念したライブイベント『中尾ミエ 77th birthday live No Time AT All~人生もっともっと楽しまなくちゃ~』を開催する。
本誌が取材したのは本番まで1か月を切った日。ライブに向けてどんな準備をしているのかと問われた中尾は余裕綽綽でこう話す。
「特別な準備はまだ何も。いま、欠かさずやっているのは週に1度のボイストレーニングだけ。でも継続していれば、コンサート前に特別なトレーニングをしなくても大丈夫なのよ」
喜寿記念ライブのキャッチコピーは《現実は辛いことも多いけれど、人生は楽しまなくちゃ》。2015年から2019年に中尾が主演及びプロデュースを務めたコメディーミュージカル『ザ・デイサービス・ショウ』に出演した光枝明彦(86才)、尾藤イサオ(80才)、モト冬樹(72才)らがステージに立ち、バンドメンバーの総年齢は400才を超える。
その仲間のひとりが、御年87才の正司花江だ。コロナ禍後ということもあり、最年長の正司の体調を懸念し、オファーするかどうか迷ったという中尾だったが、「正司さんが元気じゃなかったら、このライブはやらなくてもいい」との覚悟のもと、出演を依頼した。