投資情報会社・フィスコが、株式市場の1月29日~2月2日の動きを振り返りつつ、2月5日~2月9日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は週間で406.95円高(+1.14%)の36158.02円と上昇した。1月30-31日に米連邦公開市場委員会(FOMC)開催を控えていたことから、為替は1ドル147円から148円での小動きとなるなか、週初は円安を材料に輸出関連銘柄が買われて日経平均は36000円台を回復。
週央にかけては、決算発表後のマイクロソフトが時間外で売られたことから、東京市場は半導体などハイテク関連がさえない動きとなり、日経平均は35704.58円まで下落したが、東エレク<8035>やアドバンテスト<6857>は下げ幅を縮小するなど底堅い動き。また、1月の日本銀行の金融政策決定会合での「主な意見」公表を受けて、4月マイナス金利解除の可能性が高まったとの見方が一段と高まったことから、三菱UFJ<8306>やみずほ<8411>や地銀など銀行株が上昇したことから、日経平均も切り返す動きを見せた。
注目のFOMCは市場の予想通り4会合連続で金利据え置きを発表、利下げの可能性が明確化されなかったほか、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長がFOMC後の会見にて、「委員会の考えとしては、現時点で3月の利下げの可能性がベースシナリオではない」とコメントしたことから、早期利下げ期待が後退し、為替は1ドル146円台と円高ドル安が進行。ただ、週末にかけてはナスダックなど米国株が値を戻したこともあり、日経平均は36000円台でのしっかりとした動きとなった。
なお、1月第4週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を4055億円買い越しており、1月累計では約1兆8900億円の買い越しとなった。一方、225先物は522億円買い越したが、TOPIX先物を9046億円売り越したことから、1月第4週総合では4469億円の売り越しに転じた。一方、個人投資家は総合で3191億円と買い越しに転じた。
今週末の9日は2月限オプションの特別清算値(SQ値)が算出される。1月はオプションSQ値算出に向けて日経平均が大幅に買われる地合いとなった。大発会4日のNT倍率(終値ベース)は13.9倍台だったが、日経平均の寄与度が高い東エレク<8035>やファーストリテ<9983>が買われたこともあり、1月限オプションSQ値算出の12日には14.2倍台と日経平均が極端に強い展開となった。足元のコールオプション権利行使価格の建玉を確認すると、36000円と37000円、37500円の建玉が5-6000枚ほど積み上がっており、36500円が4000枚ほどで、35750円、36250円、36750円は2000枚ほどとなっている。