大型株については、PPP(公民連携)プロジェクトの資産証券化や、混合所有制改革、供給側改革の進展といった好材料がある。しかし、戦略的振興産業に対しては、目立った政策がみられない。それどころか、新エネルギー自動車への補助金が縮小されるなどネガティブな政策さえ打ち出されている。小型材料株には厳しい状況である。
大型株に好材料があるため、1月16日現在、上海総合指数は200日移動平均線を上回って推移している。しかし、創業板、中小企業板を有する深セン総合指数では1月11日以降、200日移動平均線を割り込んでいる。
小型材料株がこの先さらに崩れ、上海総合指数に狼狽売りが出るようなことがあれば、世界の株式市場にも影響を与えるかもしれない。
2016年1月に上海総合指数が大きく崩れたときは、中国リスクが意識された。実体は、今回同様、需給要因、政策要因(サーキットブレーカー導入による失敗)で下げただけであるが、各国市場には結果だけが伝播した。今回も、同じようなことが起きないとは限らない。