電車内で“嫌われる存在”として、しばしば槍玉に挙げられるのが「ドア横キープマン」。ドアの横の位置を占拠し、乗降客がいても動こうとしない人のことだ。
とはいえ、ドアの横の位置はスペースも広く、寄りかかれるということで、人気のポジションであるのも事実。他の乗客に迷惑にならないように気を遣いつつ、ドア横を狙う人も少なくないだろう。そんな“ドア横愛好家”たちに話を聞いた。
都内に住む会社員のAさん(30代男性)は、毎朝30分ほどの時間をかけて電車通勤している。ピークタイムは避け、午前10時30分~11時の電車に乗ることが多いという。
「私の通勤時間だと、まず座れません。ただドア横は寄りかかってスマホを見ていられるのが便利なので、そこに誰もいない時は、たいてい確保します」(Aさん)
そんなAさんだが、乗降客がいる際はドア横を離れて、一旦電車から降りるようにしているという。
「立っている人があまりおらず、乗り降りする人も数人程度であれば、ドア横から動かなくても邪魔にならないので、そのままキープすることもあります。でも、明らかに邪魔になるなと思ったら、一旦降りることにしています。ドア横は好きですが、迷惑をかけていいわけではないですから。
もっとも通勤電車の場合は、どの駅で左右どちらのドアが開くかを把握しているので、できるだけ開く回数が少ない方のドアの横をキープするようにしています。開かないドアの横なら、迷惑はかけないので」(Aさん)