「ほとんどの場合、水災による保険金の支払いは、保険の対象に30%以上の損害が発生した場合や、床上浸水、もしくは45cmを超える浸水があった場合に限られています」
また、多くの保険では自己負担額(0~10万円)が決められていて、保険金はそれをオーバーした分しか支払われない。
「どのような損害に対して保険金が支払われるのか、自己負担額がいくらに設定されているかなどをしっかり見ておくことが大切。必要があれば特約を加えることも検討しましょう」(浅井さん)
30万円以上の家財は記入しないと補償されない
「室内で出火し、幸いリビングだけで消し止めましたが、ソファやテレビが使えなくなった。ところが保険証書を確認すると、加入していたのは『建物』だけ。『家財』にも入っておけばよかったと思いましたが、後の祭りでした」(40代主婦)
持ち家の場合、火災保険は家財にもかけておくのが基本だと浅井さん。
「家財に保険をかけていなければ、建物が全焼した場合、家の中にあった家具や家電製品、衣類などをすべて自己負担で買い揃えなければならなくなります。そんなたいしたものもないし、とおっしゃるかたもいますが、すべて自己負担で買い直す大変さを考えたら、決して不必要とはいえないはずです」