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【がん治療】もらえる・戻ってくる“お金”の一覧 「高額療養費制度」「医療費控除で税金還付」「傷病手当金」など公的制度の活用を

限度額適用認定証があれば窓口での支払いも安く済む

 同制度の利用は加入する医療保険窓口への申請が必要で、超過分の還付まで数か月かかる。事前に限度額適用認定証の交付を受けると、窓口での支払いは限度額内で済む。

『がんとお金の本』著者でがん闘病の経験があるファイナンシャルプランナー(FP)の黒田尚子氏が言う。

「高額療養費制度で全体の8割超を占める所得区分の方(70歳未満で年収370万~770万円)は月々の医療費負担が最大約9万円程度まで抑えられます」(以下「」内は黒田氏)

 高額療養費制度は「保険適用」の医療が対象のため、標準治療だけでなく重粒子線やオプジーボなどを用いた高額な保険診療でも利用できる可能性がある。

「限度額の対象期間が1か月単位であることには注意が必要です。入院期間が月を跨ぐケースなどでは、月ごとに限度額まで負担が必要になることもあります」

 一方、保険適用外の「先進医療」などにかかった費用も対象となるのが医療費控除だ。1年間に支払った本人及び家族の医療費について、一定額を超えると、超過分が課税所得から控除される。通院にかかる交通費も控除対象なので、病院が遠方などのケースでは積極的に利用したい。

「医療費控除は『前年の収入がないと利用できない』と誤解する人がいますが、本人以外の家族が確定申告することで利用できる場合があります」

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