世界の貿易額トップ3は中国、アメリカ、ドイツで、世界の貿易額全体に占める割合は順に11.9%、11.5%、7.2%である(2015年、UNCTAD、GLOBAL NOTE、以下同様)。輸出の順位は総額と同じ、輸入では中国とアメリカが逆である。ちなみに、日本は、総額、輸出、輸入ともに世界第4位である。
このデータだけをみると、世界の貿易額縮小は、これらの国々の経済に大きなダメージを与えると思うかもしれない。しかし、各国の経済構造を見るかぎり、そうではなさそうだ。
アメリカの貿易依存度((輸出+輸入)/名目GDP)は21.12%で世界197位、日本は28.11%で189位、中国は33.33%で178位である。アメリカについて輸出依存度(輸出/名目GDP)をみると、8.44%で164位、日本は13.97%で141位、中国は19.21%で第115位である。
いずれにしても、これら3国は、各国との比較でいえば、輸出が減り、貿易量が縮小しても、経済に与える影響は相対的に軽微である。