田代尚機のチャイナ・リサーチ

トランプ大統領の保護主義政策が、中国の台頭を誘引する?

 習近平国家主席は17日、世界を代表する政治家・実業家が一堂に会するダボス会議に出席し、講演を行ったが、「中国は人民元安を通じて競争力を高めるつもりはない。今後5年の間、開放を続ける」などと発言している。

 世界第2位の経済規模にあり、しかも高成長を続ける中国市場を開放する。自由貿易を標榜し、共存共栄の名の下で、他国への資本投資を加速する。アメリカがこれまで行ってきた戦略を今度は中国が行おうとしている。

 結果的に、アメリカの保護主義は中国の台頭をサポートする有力な政策となるのかもしれない。

文■田代尚機(たしろ・なおき):1958年生まれ。大和総研で北京駐在アナリストとして活躍後、内藤証券中国部長に。現在は中国株ビジネスのコンサル ティングなどを行うTS・チャイナ・リサーチ代表。ブログ「中国株なら俺に聞け!!」、メルマガ「週刊中国株投資戦略レポート」も展開中。

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