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大相撲5月場所、初日から番狂わせ続出で気になる「懸賞金」 大の里ら5人が756万円を獲得、横綱・大関に挑む下位力士が目の色を変える動機に

大の里は初日だけで288万円獲得

 番狂わせを起こした下位力士にとって大きいのが「懸賞金」だ。今場所は12社の新規申し込みにより懸賞の総本数が2254本となり、昨年同場所の1850本を大きく上回った。「力士指定本数は貴景勝、琴櫻、御嶽海の順に多く、その他は横綱・大関戦を中心に協会が配分していく」(呼び出し)という仕組みだ。

 懸賞は1本7万円だが、相撲協会の手数料(取組表掲載料・場内放送料)が1万円あり、力士が得られるのは6万円。力士の税金(所得税)準備のための積立金として3万円は協会預かり(引退時に返還)となるため、懸賞金の祝儀袋の中には3万円が入っている。

 初日に番狂わせがあった5番で小結・大の里と平幕力士4人の手に渡った懸賞金は相当な額にのぼった。5番のなかで最も多くの懸賞がついたのは結びの一番の照ノ富士-大の里戦で「48本」だった。勝った大の里は懸賞48本で288万円(手取り144万円)を手にしている。

 次に多かったのは大栄翔(琴櫻戦)で「27本」で162万円(手取り81万円)。熱海富士(豊昇龍戦)は「21本」で126万円(手取り63万円)、平戸海(貴景勝戦)が「20本」で120万円(手取り60万円)、豪ノ山(霧島戦)が「10本」で60万円(手取り30万円)と続いた。5番の合計は「126本」で756万円(手取り378万円)にのぼったのだ。

 この本数は平幕力士にとってはかなりの“臨時収入”である。横綱や大関は毎日の取組に多くの懸賞がつくが、平幕力士の場合、横綱・大関戦で白星があげられるかで獲得できる本数が大きく変わる。たとえば、3月場所で110年ぶりの新入幕優勝を果たした尊富士は13勝をあげたが、懸賞は「56本」で、1つの白星につき4本程度にとどまる。56本のうち、新大関・琴ノ若を破った一番が「15本」を占めている。

 3月場所の千秋楽では優勝に関係がなかった霧島-琴ノ若戦に「38本」の懸賞がついていたのに対し、尊富士が右足の痛みに耐えて強行出場して優勝を決めた豪ノ山戦は「13本」にとどまった。

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