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大相撲5月場所、初日から番狂わせ続出で気になる「懸賞金」 大の里ら5人が756万円を獲得、横綱・大関に挑む下位力士が目の色を変える動機に

横綱・照ノ富士は今年だけで487本獲得

 3月場所で千秋楽まで尊富士と優勝争いをした大の里は人気大関・貴景勝を破った一番で「29本」を獲得したことで「79本」まで数字を伸ばしたが、10日目の尊富士と大の里の平幕同士の一番には懸賞が「6本」しかついていなかった。その大の里が、今場所の初日だけで「48本」を獲得したことのインパクトの大きさがよくわかる。

 番狂わせを起こした他の平幕力士についても3月場所の実績を見ると、大栄翔は「39本(今場所初日で27本)」、熱海富士は「61本(同21本)」、平戸海は「30本(同20本)」、豪ノ山は「41本(同10本)」といった具合。彼らはまだ、三役力士を倒して本数が稼げているが、勝ち越しても上位と対戦がない平幕力士の場合、3月場所は西前頭11枚目だった佐田の海が「9本」、同じく東前頭10枚目だった正代が「7本」といった数字になる。

 これは横綱・大関陣の水準とは大きく違う。1月場所で優勝し、3月場所を7日目から休場した横綱・照ノ富士が2場所で獲得した懸賞は「487本」。1月場所を4日目から休場し、3月場所で8勝しながら14日目から休場した貴景勝でさえ「175本」を獲得している。

「横綱・大関戦にはそれだけ多く懸賞がつく。だから、平幕力士は目の色を変えて頑張り、それが番狂わせにつながる。その意味では、平幕でも懸賞が多くかかる人気力士も相手ががむしゃらに向かってくるターゲットになる。高見盛(現・東関親方)などが典型で、相手が懸賞狙いでなりふり構わず向かってくるのでケガが絶えなかった。現役力士でいえば遠藤もそう。3月場所は東前頭15枚目で5勝しかしていないのに『34本』も稼いでいた。今場所は十両に転落して、懸賞がかからない。相手に狙い撃ちされないから、好成績を残して再入幕してくるのではないか」(若手親方)

 世代交代の時期を迎え、横綱・大関陣との一番にかかった懸賞を若手の平幕力士がかっさらっていく構図が続くことになるのだろうか。

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