そのうえで、「新しい道、高速道路、橋、空港、トンネル、そして鉄道を、このすばらしい国の至る所につくる。人々を生活保護から切り離し、再び仕事につかせる。アメリカ人の手によって、アメリカの労働者によって、われわれの国を再建する。2つの簡単なルールを守る。アメリカのものを買い、アメリカ人を雇用する」と宣言している(「」内はNHKによる演説全文翻訳から抜粋、編集)
金融、IT、先端産業などの第三次産業が強力なエンジンとなってアメリカは繁栄している。しかし、それは一面に過ぎない。国全体を俯瞰すれば、一部の勝ち組と大多数の負け組に分裂している。トランプ政権は分配のアンバランスを根本的に変えようとしている。
対米輸出における日本と中国の大きな違い
アメリカの中国批判が相対的に大きくないのには理由がある。
中国からの輸入は多いが、実際に利益を得ているのは、アメリカ企業である。アップルであり、ナイキであり、ウォルマートであり、ギャップである。
中国をアウトソーシング先としたり、実質的な開発輸入先としたりして、アメリカ企業が主体となって輸入業務を行っているといった部分が大きい。