「“日本限定盤”のレコード」が外国人に大ウケ
手っ取り早く始められるのは、日本のものをフリマ・オークションサイトに出品する「個人輸出」だ。
個人輸出に詳しいスマイリー・ジャーニー代表の鈴木絢市郎さんは、“オークションサイトの元祖”eBayの利用をすすめる。
「設立は1995年で、世界190か国を股にかけ、ありとあらゆるものが取引されています。送金は米ドルなので、いま資産価値の高い外貨を直接手にすることができるのもポイント。システムはヤフーオークションにかなり近く『即決買い』と『オークション』の両方があります。
ポケモンカードや遊戯王カードなどのトレーディングカードのほか、ファミコンやゲームボーイなどのレトロゲームは、ものによっては定価の30倍以上で取引されることもあります」
プレミアつきでなくとも、昔子供が遊んでいた一般的なものにも買い手がつく。また、中古の海外ブランド品なども「日本人が出品している」ということがステータスになり、価値が上がる場合も。
「日本人は誠実で、ものを丁寧に扱うというイメージがあるため、同じ中古品でも他国からの出品より状態が良好で対応もいいとされ、よく売れています」(鈴木さん・以下同)
ブランド品に限らず、日本からの出品は総じて高評価。もともと高値がつきやすいアクセサリーや時計、楽器のほか、こけしやかんざしといった「日本らしいもの」も大人気だ。私たちにとってはガラクタでも、海の向こうから見れば「クールジャパン」なのだ。
「中でもいま特に人気を集めているのは、日本のレコード。実は日本は世界第2位の音楽市場で、ビートルズやマドンナなど海外アーティストの“日本限定盤”が少なくない。日本語がビッシリ書かれた帯がついたレアジャケットに外国人はときめくのだそうです。
意外なところでは、古いエンタメ系雑誌などの切り抜きも人気です。洋書をインテリア目的で買う日本人がいるのと同じような感覚で、“1冊分の値段を払うから送料を安くしてほしい”と言われたり、切り抜きだけでも50ドルや100ドルで売れたこともあるほど」