日本円の“ディスカウント”が止まらない。長きにわたっておおむね1ドル=100円台で推移していたドル円相場は2022年3月以降急速に円安が進み、150円台で落ち着くかと思いきや今年のゴールデンウイーク中には34年ぶりに160円台を記録するなど、歴史的な円安が続いている。
「3年前は一万円札を100ドルに両替できたのに、いまはさらに五千円札が必要になった」と言えば、円の価値がどれだけ下がっているかわかるだろう。円安は国内の物価上昇に拍車をかけ、日本人の実質賃金は24か月連続のマイナスだ。
だが“大安売り”のいまの日本は、外国人からすれば「3年前の30%オフのお得なパラダイス」といえる。消費生活アドバイザーの丸山晴美さんが説明する。
「コロナ前は外国人観光客といえば『爆買い』で世間を騒がせた中国人旅行者が大半を占めていました。ところがいまは、欧米から東南アジアまで、世界中から旅行者が来ている。かつて日本でタイやベトナム、バリ島旅行が人気だったときのように、いまは世界中で“日本は安い”というイメージが定着しているのです。
また、日本では1日あたり1店舗での購入合計金額が5000円以上50万円以下なら免税になる。特に欧米では消費税が20%近いことも珍しくないので、外国人からすれば驚くほどの破格です。加えて日本は治安がよく清潔。外国人観光客から見れば天国なのです」
実際、日本を訪れる外国人観光客の数はうなぎ上りで、今年3月の訪日外国人客数は単月で過去最多の308万人超、4月にも300万人超えが続いた。それに伴いインバウンド需要で売り上げを伸ばし、ランチだけで日商500万円以上を稼ぎ出す飲食店も出ている。
絶好のビジネスチャンスでもある円安。そこで、“高いドル”が手に入る、いま注目の「円安副業」を紹介しよう。