キャリア

コスパ・タイパ重視の若者たちをも悩ませる「仕事の効率化」の息苦しさ 「オンライン会議導入で息抜き時間が消えた」「バブル時代のOLになりたい」

「バブル時代の『OL』がうらやましい」

「総合職になりたくなかった」という人もいる。メーカー勤務の20代女性・Cさんは、「母の時代の会社員に憧れる」と話す。

「『OL』という単語を最近知りました。いま60代の母はまさにバブル時代のOLだったらしいです。一日の仕事は、コピー取り、お茶くみ、上司に頼まれたお使い業務、ハンコをもらいに社内を回っていたとかだったそうです。業務中に歯医者さんに行ったり、職場の男性たちへバレンタインのチョコを買いに行くのも勤務時間内に“仕事”としてデパ地下に繰り出していたとか……。

 私は人のためにコピーは取りませんし、来客があってもお茶はペットボトルで出すので、お茶を淹れる仕事はありません。効率は今のほうがいいんでしょうけど、時間的には昔のほうがなんだか余裕があって、うらやましいです」

 Bさんは「こんなこと言っちゃいけないのかもしれないけど……」と前置きしつつ、「責任がない仕事でお金がもらいたい」と本音をつぶやく。

「お茶くみと書類コピーで正社員として、お金もらえるなんて最高だと思ってしまうのは変でしょうか? 責任がない仕事でお金がもらいたい。母曰く、『書類のホッチキス止めが大変だった』といいますが、私なんてキーボードを打っているだけで、横の上司から『もっと効率を考えろ。少なくともショートカットキーは全部覚えろ』と言われる始末です。

 しかも『あいつは仕事をするうえでの効率が悪い』という理由で評価も下がる。効率化合戦の行き着く先は、メンタルをやられるような気がします」(Bさん)

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