ストップロスがつく理由は2つあり、ひとつは、自分で考えていた相場観が全く間違えていたため、もうひとつは、相場観は合っていたのに、相場に入るタイミングが、早すぎたためだと考えております。
ロスカットがついた時は、基本的には休むことをお勧めしていますが、一歩踏み込んだ取引方法として「倍返し」という手法もありますので、ご参考までにお話しします。
「倍返し」とは、たとえば、ロング(買い持ち)を1単位持っていたとしたら、2単位売って、ショート(売り持ち)1単位に、ポジションをひっくり返すことです。逆に、ショートをロングにひっくり返す時も、同じ要領です。
「倍返し」を行う際の注意点を以下に挙げますので、実践する際はご参考にしてください。
(1)必ずしも、損失を取り戻し、利益に転換する保証はありません。しかし死地に活路を見出すという意味からは、試してみる価値はあります。プライスが一方向に行く勢いが強いほど、うまく行く可能性は高いです。
(2)自分が思っていた方向感を、自分で否定することになりますから、勇気がいります。
(3)「倍返し」の決断は、早く決断することが大事です。決断できなければ、ストップロスがついたときに休むに越したことはありません。
(4)「倍返し」は、特に、自分で考えていた相場観が全く間違えていたためにストップロスがついた、あるいは、ストップロスまで届いていなくても、その前に、間違えたと気づいた時のほうが、次の(5)より、うまくいくことが多いと思います。
(5)相場観は合っていたのに、相場に入るタイミングが、早すぎた場合は、トレンド自体は、元々の考えと合っているいますから、ストップロスがついても、あまりそれ以上には行かず、引き返してくる可能性が高く、あまり、「倍返し」は、お勧め出来ません。
(6)たとえ、(5)の場合で「倍返し」したとしても、早めに手仕舞ったほうが、安全です。「往復ビンタ」、つまりやられたロングのポジションを「倍返し」して、ショートにしたら上昇に転じて、ショートのポジションでもやられる可能性があります。
死地に活路を見出し、開き直って「倍返し」する時は、状況によってそれぞれです。
これは、うまくいって、これはうまくいかないというのは、上記の(4)や(5)のような傾向としては申し上げられますが、結局のところは、(1)でも解説しましたその時点のプライス・リアクション(値動き)によって、瞬時に判断するしかないようにも思います。
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