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買い物の端数が自動的に投資される「おつり投資」の魅力

フィンテックの新サービス「おつり投資」とは(写真:アフロ)

フィンテックの新サービス「おつり投資」とは(写真:アフロ)

 財布にたまった1円玉や10円玉をせっせと貯金箱に入れた経験を持つ人は少なくないのではないだろうか。「ちりも積もれば山となる」ということわざにもある通り、あまり負担を感じることなくお金を貯められる古典的な方法だ。こうした「おつり貯金」が今、金融を意味するファイナンス(Finance)と、技術を意味するテクノロジーを融合した「フィンテック」の新しいサービスとして登場している。

 2015年に設立されたフィンテックベンチャー「ウェルスナビ」は、クレジットカードや電子マネーで買い物した金額の「おつり」に相当する端数を自動で積立投資するサービスを2017年春にリリースすると発表した。たとえば、180円の買い物をした場合、200円で支払って20円のおつりをもらったと仮定して、20円をプールしておき、数百円程度まで貯まったら自動で投資に回される仕組みだ。

 実際はクレカや電子マネーの買い物では現金のやりとりがないのでおつりも発生しないのだが、「おつりで投資」はなんとなくイメージがしやすい。そもそも、180円の買い物をする際は200円ぐらい払った気でいるものだし、20円が返ってこなくてもさほど負担は感じないだろう。

 このサービスを展開するウェルスナビは、投資家がなにもしなくてもその人にぴったりのポートフォリオで資産を運用してくれる「ロボアドバイザー投資」を提供する会社だ。その投資対象は米国ETF(上場投資信託)で、リリース予定のおつり投資アプリでも6~7種類の米国ETFに自動で投資する仕組みになるという。米国ETFはコストが安いうえ資産総額も大きく流動性も十分で、投資対象としては非常にすぐれているが、投資初心者にとってはややハードルが高い。こうした対象に、日々の買い物の端数で簡単に投資できる点は注目したい。

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