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【死後の手続き】カードと携帯電話に潜む「解約の罠」 携帯の「2段階認証」導入で“定額サービス停止”の手続きがより困難に

定額サービスの会員情報を記録し手元に保管を

 死後の手続きに詳しい税理士で社労士の佐藤正明氏が指摘する。

「動画配信などの定額サービスは会員情報の管理や支払い、各種手続きをネット上で完結することがほとんどです。月に数千円と目立つ金額ではないので、死後も見落とされたまま課金が続いてしまうケースがあります」

 こうした面倒ごとを避けるための対策はあるか。

「親が定額サービスを利用しているか、生前に確認することです。利用している場合はサイト名やIDなどの会員情報を記録し手元に保管しておくのが良いでしょう。無料お試し期間の終了後、本人の自覚がないまま有料契約に移行していることも多く、併せてカードの利用明細も確認しておきたい」(佐藤氏)

 一方で「携帯の解約は早まらないほうがいい」と佐藤氏は注意を促す。

「近年は定額サービスの利用時に、携帯のショートメッセージを用いた『2段階認証』が求められることがある。携帯を解約して認証コードが受信できず、各種手続きがより困難になったというケースが散見されます」

 スマホアプリを使ったサービスにも要注意だ。

「よく確認せずに故人の携帯を解約すると、アプリに記録された会員情報にアクセスできなくなり、手続きが面倒になります」(同前)

 解約できずに支払い続けた料金を取り戻すのは「ほぼ不可能」だと佐藤氏。出費を抑えるための携帯の解約が、思わぬ出費を生む可能性があるのだ。

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