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【死後の手続き】カードと携帯電話に潜む「解約の罠」 携帯の「2段階認証」導入で“定額サービス停止”の手続きがより困難に

親とは違う難しさのある配偶者の手続き

 配偶者に先立たれた場合も、様々な手続きに追われることに変わりはない。そこには親とは違う手続きの苦労が潜んでいる。昨年、妻を亡くした70代男性I氏が嘆く。

「没後しばらくは口座やクレジットカード、携帯電話、定額サービスなどの解約手続きに奔走したが、意外なほどやっかいだったのが通販サービス。生前に登録していたらしい通販会社のカタログや化粧品、サプリメントなどのサンプルが延々と送り続けられる。

 各社に電話で送付停止を求めても、『ネットのマイページから手続きを』とか『発送代行会社に連絡を』とか言われ、一向に解約が進まない。分厚く重い冊子を束ねてゴミ置き場に運ぶ身にもなってほしい。生前に解約しておいてほしかった」

 妻が長年貯め続けてきた薬局やスーパーのポイントも見逃しやすい。

「妻の財布を見たら近所のスーパーやドラッグチェーンのポイントカードが何枚も入っていてね。それぞれの店で残高を調べると全部で2万円分近いポイントが貯まっていた。でも、どの店も『カードに記名のご本人様以外ご利用になれません』と言われて。もったいないよね」(I氏)

 前出の佐藤氏が言う。

「小売店などのポイントは一部の例外を除き相続の対象外であることが大半です。原則『ポイントは死亡時に失効するもの』と割り切り、生前からこまめに使用するほうが良いでしょう」

※週刊ポスト2024年8月16・23日号

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