価格「12万1000円」のこだわり
「3年前(2021年)には売上高が3000万円程度でしたが、昨年は3億円弱まで増えました。Ellaを代表に私たちの充電器は累計で3500台ほど売れて、従業員も少し増えました。自社製作だけでなく、国内外の同業他社の製品のOEMも請け負っていて、それを考えれば大分業界にコミットできるようになったと感じています。今後は、日本一のEV充電器メーカーを目指すと共に、今後は海外展開も含めてEV普及に向けて視野を広げていきたいと思っています」
看板商品であるEllaの価格は12万1000円。微妙に“キリの悪い”数字にも思えるが、この値段には柴田社長のこだわりが詰まっている。
「弊社の『ジゴワッツ(Jigowatts)』という社名は、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年)に登場する、時間を超えるためのエネルギー源『1.21ジゴワット(1.21 jigowatts)』から来ています。今ではスマホなどで『ギガ』と言いますが、当時はそんな大きな単位を使う機会がなかったので、『ジゴ』と読み間違えているんですよね。そんなところも面白くて社名にしました。なので、1.21から取ってEllaの値段も12万1000円。正直、ビジネスの観点からはもう少し値段を高くしなきゃいけないんですが、まあこれは我々の誇りとということで頑張っています(笑)」
EVが過渡期であるのと同様に、充電器市場群雄割拠の様相を呈している。これから、ジゴワッツの「小さくて安い充電器」は世界のビジネスシーンに革命を起こせるのか。注視していきたい。