再雇用より新しい可能性が広がる場合も
ワークスタイル研究の第一人者で、「リゾートバイトに関する意識調査」の研究も行った京都工芸繊維大学名誉教授・仲隆介さんは、「経済が右肩上がりだった昭和と違い、平成以降、正社員であることのメリットが減りました。それもリゾートバイト人気の一因になったといえます」と分析する。
「シニアの就業人口は増加傾向にありますが、定年後に元の勤務先で再雇用される場合、給与の削減が一般的。そこに不満を感じるなら、思い切ってリゾートバイトに挑戦した方が、新しい可能性が広がる場合もあります」(仲さん・以下同)
リゾートバイトの平均月収は20万~40万円程度。2か月と1日以上の就業で社会保険にも加入できる。住居費と食費が削減されることを考えると、再雇用で働くのと比較しても収入差はさほど大きくなさそうだ。
「リゾートバイトなら、時間の自由がきくので、1年の半分働いて、残り半分は趣味に費やすような生き方もできます。子供が独立し、学費などの心配がないシニア層には今後より浸透する可能性は高いといえます」
※女性セブン2024年9月26日・10月3日号